『ごろごろ、神戸2』『ごろごろ、神戸3』

『ごろごろ、神戸2』『ごろごろ、神戸3』は2017年5月から2019年4月まで本ブログ管理者である平民金子が執筆し神戸市広報課サイトにて連載されたコンテンツです。現在神戸市広報課サイトに本コンテンツは掲載されておりませんので、このたび神戸市さんのご好意により本ブログへの転載許可を頂きました。記事の著作権は神戸市にありますが、書かれた内容についてはすべて執筆者にお問い合わせ下さい。本コンテンツに大幅に加筆をした『ごろごろ、神戸。』が株式会社ぴあより出版されています。そちらもよろしくお願いします。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第8回 市場のある風景

古い町なみを壊してしまうのは簡単だ。 神戸に住み始めてこの2年数ヶ月の間に、私の狭い行動範囲だけでも稲荷市場のアーケードが残っていた部分と、宇治川の毎日市場がなくなった。どちらの市場(いちば)にも共通するのは、私が暮らし始めた時点では往年の…

第7回 私の東京

東京で暮らし始めたのは25歳の時だった。最初は物見遊山のつもりで浅草や上野の映画館に寝泊まりしていたけれど、この先どこかに行くあてもなかったので、賃貸情報誌を見て代々木の不動産屋に電話をかけ、掲載されていた中では一番安かった風呂もトイレもな…

第6回 隧道は今日もすいとう、という話

神戸には、今の新開地商店街がある位置に湊川という大きな川がかつて南北に流れていて、大雨が降るとたびたび水害を引き起こしていた。今から100年以上前の明治の昔、これから町を発展させていくにあたってこいつは邪魔だぞ、だってこいつがあるせいで「兵庫…

第5回 子育て世帯にとっての神戸の住みやすさ

「20分で晩ごはん」というNHKの番組がある。これはタイトル通りタイマーを20分にセットして時間内にプロの料理人が品数をそろえた晩ごはんをあわてふためきながら作るというもので、我々視聴者はその様子をハラハラと鑑賞するのだが、朝の私がやっているのは…