『ごろごろ、神戸2』『ごろごろ、神戸3』

『ごろごろ、神戸2』『ごろごろ、神戸3』は2017年5月から2019年4月まで本ブログ管理者である平民金子が執筆し神戸市広報課サイトにて連載されたコンテンツです。現在神戸市広報課サイトに本コンテンツは掲載されておりませんので、このたび神戸市さんのご好意により本ブログへの転載許可を頂きました。記事の著作権は神戸市にありますが、書かれた内容についてはすべて執筆者にお問い合わせ下さい。本コンテンツに大幅に加筆をした『ごろごろ、神戸。』が株式会社ぴあより出版されています。そちらもよろしくお願いします。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

第12回 夏とはつまり……(須磨ドルフィンコーストプロジェクト)

大人になると、夏は純粋な夏となる。そう、恋の予感や冒険の予感といった不純物が抜けて、暑さだけが残るのだ。夏とはつまり、苦痛である。 そんな事を考えながら、テラスでよく冷えたシャンパンを飲んでいると、さっきまで寝ていた子供が私のところにやって…

第11回 「あんぱんまん」

一番古い記憶は4歳ぐらいの時で、幼稚園が終わってからのバスの送迎で母親が停留所までむかえに来るのが数分遅れた事にひどく腹を立てた、という些細な風景だ。その次に強く残っている記憶が6歳の小学校入学式の時で「隣に座っていたH君が骨折した腕を三角巾…

第10回 スマ!スマ!スマ!

先月の話になるが「須磨浦山上おんがく祭」という楽しそうなイベントがあったので、妻子を伴って出かけた。会場は須磨浦山上遊園の「ふんすいランド」…てどこやねん。インターネットで経路を調べると、会場に行くまでにロープウェイ? カーレーター? 観光リ…

第9回 ニセ神戸人宣言

十代の頃から根無し草の気楽さであちらこちらと住処(すみか)を変えていた私にとって、週に一度とはいえ自分の住む神戸市について、まるで定住者のごとく何ごとかを語っている今の状況というのは非常に居心地の悪いものだ。先日、初めて新開地に来たという…